さまざまな困難に遭遇したとき、人は原理原則に立ち戻ることで正解に近づくことができます。
または、先人の言葉を参考にすることで事態を打開できることがあります。
そこで私がこれまで先輩に教わり、あるいは体験したり、書籍から学んだことをお伝えさせていただきたいと思います。
其の1
一人では何もできません。
しかし、一人がはじめなければ何事もはじまりません
一人の人間の力は小さく、一人でできることはたかがしれています。そこで、人は組織をつくり、一人ではできないことをしています。
企業という組織が生まれたのもそれが理由です。だからといって一人の力が無力だというわけではありません。
一人では大きなことはできません。しかし、一人がはじめなければ何事もはじまらない、というのも確かです。みなさんには「一人では何もできない」と思う一人ではなく、「一人からはじめる」、その一人になってほしいと思います。
其の2
悲観主義は気分に属し、
楽観主義は意志に属する
「悲観主義は気分に属し、楽観主義は意志に属する」というフランスの哲学者アランの言葉があります。
厳しい状況に直面したとき、悲観的になるのは簡単で楽なことですが、厳しいときこそ意志の力を強くし、大いなる楽観主義で困難を乗り越えていくことが必要です。楽観的にものごとを進めていくには、大いなる意志の力を必要とするのです。明るく、前向きにものごとを進めて、今日、ただいま直面している問題に適切に対処していくことが必要です。
どんなことがあろうとも、基本を忠実に成し遂げられる企業が、必ず最終的な勝利を得ることができるのです。
公益社団法人 日本マーケティング協会
会長 藤重貞慶